概要
SHUA製のチェストプレスマシンです。方式はウェイトスタック式で、外観はよくあるチェストプレスに近い構成ですが、ウェイトスタックを収めたカバーに細かい穴あき加工が施されており、サーバーマシンの放熱スリットのようなデザインになっています。フロアに並んだときも存在感のある一台です。
筆者スペック
身長176cm・体重75kg・胴長短足・腕長め。
構造・動作特性
ハンドル周りと可動域
ハンドルは手前側に倒せる構造になっており、調整しておくとスタートポジションで強めのストレッチを感じやすくなります。グリップはやや細めで握りやすく、前腕への余計なストレスは少ない印象でした。
押し出し軌道
押し出す軌道は、やや下方向へ送り出すようなカーブを描きます。力が出しやすい角度で、ベンチプレスでいうところの「みぞおち寄り」に押していく感覚に近く、胸全体を使って押し込みやすい設計です。
ケーブルの感触
動作自体はスムーズですが、ケーブルの「しなり」がわずかに伝わります。とくにゆっくり動作したときに、重りが粘るように付いてくる感触があり、この点は好印象でした。反動を使いにくく、コントロール重視のプレスが自然と身につきます。
肩幅設定とフィニッシュの絞り
SHUAのマシン全般にいえることですが、肩幅の設定がアジア人の骨格に近いよう設計されているとのことで、このチェストプレスも例外ではありません。ストレッチポジションでも肩が開きすぎず、無理な外旋を強いられないので、肩関節への不安はあまり感じません。
フィニッシュではグリップ幅がかなり狭くなり、胸の中央に向かって絞り込む感覚が強く出ます。ケーブルの粘りと相まって、トップレンジでしっかり収縮を意識しやすい構造です。
使用感・実際の動作
実際に使ってみると、軽め〜中重量でテンポを落としても扱いやすく、ネガティブ重視のセットに向いたマシンだと感じました。ハンドルを手前に倒しておくことで、最下点ではきちんとストレッチがかかり、そのまま下方向へ押し出しながらフィニッシュで絞り込む一連の流れがスムーズです。
肩の前側にストレスが乗りすぎることも少なく、胸に効かせたいときに安心してボリュームを稼げます。可動域の中で「どこで一番効くのか」が分かりやすく、フォーム作りの段階でも扱いやすい一台だと思いました。
総評
見た目はオーソドックスなチェストプレスですが、
- ハンドルの可動でストレッチを調整しやすいこと
- やや下方向への押し出し軌道
- アジア人向けの肩幅設定とフィニッシュの絞り
といったポイントがまとまっていて、胸に効かせたいトレーニーには非常に優秀なマシンだと感じました。高重量での爆発的なプレスというより、コントロール重視で胸の収縮とストレッチを丁寧に積み上げたいときに選びたい一台です。
参考リンク
メーカー公式：SHUA FITNESS
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