
プレートロード・インクラインレッグプレス
テクノジムのレッグプレスには、実は二種類あります。ひとつは他社でもよく見かける「固定レールの上をスライドするタイプ」。もうひとつは「二つのピボットを介して動作するタイプ」です。外観は似ていますが、実際に使ってみると機能や感覚は大きく異なります。
結論から言えば、ピボット式が置いてあるジムは当たり。こちらのほうが圧倒的に優れていると感じます。

ピボット式の例。使用者正面と踏板の後ろに二つの軸があり、やや山形の軌道を描いて動作する。

こちらは一般的なレッグプレスで、レールの上を直線的に動作する。
レール式の弱点とピボット式の利点
従来のレール式インクラインレッグプレスは、構造上どうしても踏板とレールに摩擦が生じます。構造上下方向に力がかかる関係で摩擦が負荷に影響してしまい、動作は「ポジティブ局面で重い・ネガティブ局面で軽い」という不自然な負荷配分になりがちです。筋肥大を狙う上ではやや不利といえるでしょう。
一方でピボット式は、摩擦が軸に限定されるため大幅に軽減されています。そのため動作がスムーズで、純粋にプレート重量を感じられる仕様になっています。
ただしレール式は背板の角度を変えれるようになっており狙う筋群に応じて前傾の角度を変更できる仕様になっています。これはピボット式にない特徴です。

最近のテクノジムのレッグプレスは黒を基調にしたデザインでかっこいいですね。
可動域の違い
さらに大きな違いが可動域です。テクノジムの従来型インクラインレッグプレスは、なぜかボトムの可動域が非常に狭い設計になっています。(簡単に底付きする)結果として、大腿部、臀部に十分なストレッチをかけにくいのが難点です。
その点ピボット式は、深い位置までストレッチをかけることが可能。脚トレの効果を求める人にとっては、この差はかなり大きいでしょう。
共通の欠点
ただし、両タイプに共通する欠点もあります。それは「トップ位置の高さ」です。日本人の体格では特に女性や小柄な方にとって、スタートポジションからストッパーを外すだけでも苦労する場面が多いと感じます。背板にパッドを置くなどの工夫が必要かもしれません。

まとめ
メンテナンスの手間や導入コストの関係からか、ジムでは従来のレール式が多く導入されています。しかし、もし環境的に選べるのであれば迷わずピボット式をおすすめします。摩擦が少なく、可動域も広く、より筋肥大を狙いやすいマシンだからです。
「ピボット式がある=ラッキー」と思えるくらい、実際の使用感には差があります。脚トレを重視する人は、ジム選びの際にぜひチェックしておきたいポイントです。